年生がキャリア教育の一環として、企業を訪れました。
保育士として働くうえで、保育園に子どもを預ける保護者の状況を理解し、子育て支援について改めて考えるために、N株式会社という製造業の会社にお伺いしました。
会社の説明や工場見学を行った後、「働く保護者と学生の意見交換」を行いました。
人の働く保護者の方々が、ご自身の「仕事と子育ての両立」状況や、保育士へ期待することをお話し下さりました。
人の保護者の方々、共通しておっしゃっていたのが、「保育士にとってはクラスの子の1人かもしれませんが、保護者にとっては唯一無二の一人の子どもです。そのことを忘れないで、一人ひとりの個性を見て、保護者に伝えてほしい。」ということでした。
学生からも活発な質問が出ました。
「一人ひとりを見てほしい」ということですが、具体的にどうしてほしいと思いますか?
例えば、活発な子、元気な子は目立つので、保育士も目がいきやすく報告することもたくさんあると思います。でも、おとなしい子、あまり前に出ない子も、1日いろいろなことを経験しているはず。そうした全体に目を配って、お迎えのときに「元気に過ごしていましたよ」という抽象的なことではなく、悪いことでもいいから具体的に伝えてほしいです。
男性保育士についてどう思いますか?
男性保育士がうちの保育園にいますが、人気者ですよ。やはり身体を使ってダイナミックに遊んでくれるのが嬉しいみたいです。逆に男性保育士がいない保育園では、特に小さい子が場合、他の子のお父さんにもおびえてしまうくらい男性に慣れにくかったりします。社会に出ると男女は同数いるのが普通なので、保育園でもそうなってほしいと思います。
育児休暇は取りやすいですか?
基本的に福利厚生の一環として整備されているので、一定期間は取れます。ただ、部署の人数や忙しさによっては取りにくいところもあるかもしれません。育休を取りやすいように産休に合わせて部署が異動になる場合もあります。
保護者の中には、男性も1人いらっしゃったので、男性の育児休暇についてお話くださいました。
男性も権利としては育休が取れます。しかし、数ヶ月間働く場から離れるというのは非常に不安があります。また、最後まで同じ会社で勤めようと思う場合、昇進等の問題もありますので、男性の場合は育休を取ることを現時点では考えている人は非常に少ないと思います。
育休を取った男性は今のところ聞いたことがない、とのことでした。まだまだ、男性の育児休暇取得は現実的には難しいようです。
N株式会社のみなさま、お忙しい中ありがとうございました。
年生のみなさんは保護者の方の考えをじっくり聞くよい機会になりましたね。働く保護者の方々のお話をバネにして、保育士として成長していってくださいね。