情報科学専門学校公式ブログ
2007年1月 9日
 ■  小さいコンピュータ

情報セキュリティ学科担当の教員、石田です。 いよいよ2007年が始まりましたが、今回は「小さいコンピュータ」についてのお話を。 小さいコンピュータといえば、ノートパソコン。世界最初の本格的なノートパソコンは、1989年に登場した東芝のDynaBookというコンピュータで、当時としては画期的なサイズのコンピュータでした。 DynaBookの登場以降、ノートパソコンが本格的に使われるようになり、情報科学専門学校でも、入学した学生に「ノートパソコン」を1台ずつ貸与する制度がスタートしましたが、学生に貸与した最初のノートパソコンの重さはなんと「3キロ」以上。これを毎日学校まで持ってこなくてはいけないのですから大変です。実際「重い~」という学生の声も多くありました。ちょうど同じころ、自分も初めてノートパソコンを買ったのですが、これも3キロ以上の重さがありました。学生と同じように、鞄にコンピュータを忍ばせて通勤していたので、当時の学生の気持ちはよくわかります。 さて、今の学生に貸与しているノートパソコンはというと、重さが1.3キロ弱と、最初に貸与したノートPCの半分以下になっています。
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市販されているノートパソコンの中にはこれよりも軽いものもあり、「UMPC(ウルトラモバイルPC)」と呼ばれるコンピュータは、約800グラム程度になります。しかし、世の中には更に軽いコンピュータがあります。もはや「ノートパソコン」とは呼べないのですが、一部の携帯電話やPHSには、パソコンのソフトであるWindowsを搭載したものがあり、こちらはなんと重さが200グラム弱。キーボードも付いていたりするので、ノートPCの代わりとして使えるかも。もちろん電子メールだけでなく、普通のPC用のインターネットのWebページなんかも見ることもできます。性能だけで言えば、自分が最初に買ったノートパソコンよりもはるかに上です。(写真は自分が最近買ったPHSです)

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「ウェアラブルコンピュータ」という言葉があります。この言葉が指すのは文字通り「身につけて持ち運びできるコンピュータ」で、携帯電話や携帯ゲーム機があてはまります。ウェアラブルコンピュータの研究は確実に進んでおり、「腕時計に内蔵させたコンピュータ」で、「眼鏡のレンズに投影された画面」を見ながら、「キーボードの代わりに手袋型の入力装置」を使って、「指を動かして情報を入力」する。こんなSF映画に出てきそうな場面も、すでに現実のものになっているのです。

そういえば、最近発売されたゲーム機のWiiも、コントローラを傾けたり振ったりしてゲームができるようになっていますね。 ところで、「究極のウェアラブルコンピュータ」は、いったいどんな姿をしていると思いますか?
これに関して、一つの答えの可能性を示しているSF小説があります。「2001年宇宙の旅」で有名なアーサー・C・クラークが、完結編として書いた「3001年終局への旅」の中に出てくる、「ブレインキャップ」です。
この装置は、いわば「人間用の外部メモリ」で、頭にかぶって脳と直結して使うことで、自分が見聞きした内容を覚えさせたり、考えるだけで他のネットワークに接続して情報を検索したりできるという、究極のウェアラブルコンピュータといえるでしょう。(2001年を見たことがあり、まだこの作品を読んだことがない方は、是非読んでみてください。意外なあの人が主人公です) ノートパソコンや携帯電話など、世の中のあらゆるものはどんどん小型化していきます。これから10年後、コンピュータをはじめとするさまざまな機械は、どのくらいのサイズにまで小型化されているのでしょうか。

投稿者 isc_blog : 2007年1月 9日 09:04

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