新横浜の情報工学科担当:仲久保です。
12月8日の新横学内選考会を勝ち抜いたチームHのマシンが「新横Rover」として12月16日の全国大会の自律走行ロボットソフトウエア部門に出場しました。
学校の発泡スチロール製のコースでは56~58秒台を出していましたが、大会のコースでは、1回目54秒,2回目53秒,3回目51秒と縮めることができ、予選を通過しました。大会コースは木製の板に塗料塗りで表面がざらざらしており、タイヤのグリップが大きくその分推進力が増したようです。
藤原・中村チームの「新横Rover」は、カーブでの直角ターンが特徴で、サッサッ、スッスッときれいに曲がるので会場から歓声が上がっていました。
準決勝では強豪(予選1位通過)の日本電子専門学校「MASAMITI号」とのガチンコ勝負でしたが、なんとか下して決勝戦へ進みました。
決勝戦では日本工学院八王子専門学校の「まいん」号とガチンコ勝負になりました。ほとんど同じスピードでしたがゴール寸前0.5秒くらいの差で負けました。
結果を見ると、日本工学院八王子専門学校、日本電子専門学校というこの分野の大先輩校に混じって、初参加ながら準優勝できたのは上出来だと思います。
一方、二足歩行ロボット部門に出場した「新横KID」についてもお話しておきます。
初めて取り組む二足歩行ロボットなので、いろいろなトラブルに見舞われました。直前1週間の間にも、激しい動きのために肩の関節が動かなくなり調べてみるとサーボモータのギアが破損していました。
蓄電池は1日1回の充放電という使い方では、大でも30分、小では15分くらいしかもたず、1日あたりの練習量が不足しがちでした。さすがに直前1週間は1日に2,3回は充放電しましたが、とうとう電池がへこたれました。
大会前日には新しい蓄電池を2本用意しました。会場で新品に交換したとたん電池が高温になり発熱し周囲のカバーなどが解けてしまいロボットが動かなくなりました。急いで分解してもあせっているので原因がわからず半ばパニック状態です。落ち着け落ち着けといいきかせながら打てる手を考えました。
リハーサルどころではなくなり、会場を抜け出して秋葉原のなじみのショップで工具を借りて落ち着いて調べて修理をしたところ復旧できました。ケーブルの皮膜が連日の激しい練習ではがれショートして大電流が流れ、そのために電池が激しく発熱したようです。幸いサーボモータや基板は無事で大事にはいたらずに済みました。一時はどうなることかと頭の中が真っ白になりましたが、リタイアせずに済みました。
(サーボモータの基板側の配線を修理中)
しかしながら、もう外は暗く、会場は閉まってしまいました。学校と違って新宿では練習場所がないなーと思っていたら、学生諸君はカラオケボックスにロボット一式を持ち込んで、一晩練習に明け暮れたそうです。
本番の日は朝早くから会場入りし、睡魔に打ち勝って直前まで調整をつづけていました。
そうして向かえた本番です。強豪校相手によく戦っています。ゲートを背面くぐりで通り抜けるアイデアなんか独特です。手に汗にぎり、はらはらしてみているうちに、カメラで写真をとるのも忘れていました(でもビデオはしっかりとりました)。せっかくの勇姿をのせられなくてゴメン。
想定される課題をひとつひとつクリアして順調に準優勝まできた新横Roverはもちろん立派ですが、直前の何度も訪れた予期せぬ困難をあきらめずに克服し、よくぞ他の強豪校と互角に戦えるくらいのところまでもってきた新横KIDも立派でした。ここでも「最後まであきらめない気持ち」を見せられました。
閉会式では、このような機会をあたえていただいた主催者とスタッフに感謝の気持ちで一杯になりました。
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