はじめまして、情報工学科3年のミスターTです。
卒研紹介ブログのトップバッターとして、私たちの卒業研究を紹介します。
私たちは「電子透かし」の研究をしています。私たちがこの研究を始めた動機は、オンラインサービスを実際に私たちが利用している中で著作権がどのように保護されているかに関心を持ったからです。
著作権者を保護する技術として電子透かしがあり、その技術に焦点を置いて、仕組みと利用方法を理解しようと考えました。
電子透かしとは・・・
JPEGやbmpなどの画像に電子情報を埋め込み透かし情報を入れます。これは、お札に透かし文字を入れる技術からきています。この技術をデジタル情報に活用して透かし情報を入れて著作権を保護します。
図で表すと以下のようになります。
↓ 透かし文字を入れる
(著作者情報 例:田中)
図 透かし文字の埋め込み
このように文字などを入れて著作権者を保護します。この図は可視電子透かしの技術を使用しておりますが、その他にも目に見えない形で文字を埋め込む不可視電子透かしなどの技術もあります。
電子透かしの利用法はこのような形で使われています。
1.著作権主張・保護
2.改ざん検知
3.コピーコントロール
4.秘密通信
電子透かしの利用方法の一つとして、映画への電子透かしが注目されています。それは、カメラの小型化・高画質化にともない、テレビ画面や映画スクリーンの再撮によって高品質の海賊版が作られ、ネットで不正送信が行われるといった問題が発生しているからです。
そこで対策として再撮耐性をもつ電子透かしが開発されました。これは映像などの信号を人間の視覚に認識不可能なレベルでわずかに変化させることで、その映像を特定できる情報を埋め込む技術です。この技術を使うことによって画面やスクリーンを斜めから撮影し、コンテンツの一部が欠落していても情報を検出することができます。
このように著作権者を守るために様々な形として電子透かしの研究が開発されています。
(詳細はこちら)
私たちは静止画の電子透かしに焦点をおいて研究しています。電子透かしのソフトを自作して、仕組みや今後の可能性を追求しようと、頑張っているところです。
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