このコーナーでは毎回学校説明会で実施する、現役セラピストとして今も病院・施設で活躍する専任教員が自身の経験や仕事への想いを語る"セラピストストーリー"をダイジェスト版でお送りします。部活動やお仕事などで学校説明会に参加できなかった横リハ志望者の皆様へ、"セラピストストーリー"について少しでも知って頂けたら嬉しいです。
毎年大好評の、"セラピストストーリー"第1弾を4/26(土)第1回学校説明会にて実施しました!
セラピストストーリーでは、本校専任教員である現役セラピストが毎回テーマを変えリレー形式で「セラピストという生き方。」について語ります。現役セラピストとしての仕事へのこだわり、やりがい...などなど!患者様と関わる「臨床」でのエピソードと絡めて贈る「セラピストストーリー」、皆さんがセラピストという将来を目指すきっかけになるはずです!参加できなかった方のために第1回のストーリーを少しだけご紹介します。
第1部 理学療法士 森岡 由美先生
Physical(フィジカル) Therapist(セラピスト)(理学療法士)な1日
~沢山のよろこびとともに~
本校の理学療法士・作業療法士教員は全員現役であり、毎週患者様の元に足を運んでいます。森岡先生は、臨床の場に行く理学療法士としての1日をお話してくださいました。理学療法士のお仕事が具体的に見えてくるはずです。
森岡先生の理学療法士としての1日は老人ホームで始まります。
8時半に出勤すると朝のミーティングが開かれ、利用者さんの様子や本日の行事などを、利用者さんに関わる様々な情報を各スタッフと共有します。
そして、カルテで利用者さんの様子や介護士からから依頼された新たな利用者さんの状態を確認したら、9時から通所者さんのリハビリ開始です。通所者さんとは施設に入所することなく、昼間に利用できる通所介護サービス(デイサービス)を利用している方のことです。午前中は通所者さんに1人当たり20分前後で、歩行訓練や筋力訓練などを行い、8~12人程度のリハビリを実施します。14時からは次に入居者さんの集団リハビリにうつります。
そして、15時からは入居者さんの個別リハビリが開始です。老人ホームの入居者さんは寝たきりで体が動かせない方や認知症の方、車椅子の方など何かしらのお手伝いが必要な方々がいらっしゃいますので、それぞれの方に合わせて適切なリハビリを行っていきます。このような個別リハビリや、筋力訓練、歩行訓練などのリハビリを1日に6~10人程度実施し、18時になると今日1日にリハビリを行った利用者さんのカルテに記載を行います。
こうして森岡先生の理学療法士としての1日は終了です。
森岡先生の1日は、皆さんが考える理学療法士のお仕事と想像通りでしたか?きっと驚くことや知らなかったことがあったと思います。どんなところで働く理学療法士がいるのか、どんなお仕事をする理学療法士がいるのか、これからセラピストストーリーは第2弾、第3弾と実施しますので、ぜひ自分の目で確かめてみてください!
第2部 作業療法士 机 里恵先生
「作業療法士」を知りた~い!
~たかがOT、されどOT、きっとOTなのです~」
皆さん「作業療法士はこれだ!」と説明できますか?
おそらく「何となくしか分からない」という方が多いのではないかと思います。
机先生はこのセラピストストーリーで、作業療法士を知っていただけたら、興味をもっていただけたら、という思いでお話してくださいました。
作業療法士(OT)とは、人が生まれてから死ぬまでの生活をする上で必要な、心と身体のリハビリテーションを行うスペシャリストです。身体や精神に障がいをもっている方にリハビリをし、子供からお年寄りまですべての方が対象です。なので作業療法士は発達障害、身体障害、精神障害、老年期障害と幅広い分野で活躍しています。さて、作業療法士は治療の方法はどういうものなのかというと、その名の通り作業(活動)を行います。
ここでクイズです!この作業(活動)ではどのような治療を行っていると思いますか?
正解は2の指先で物をつまむ練習です。
なぜこのような練習をするのか、脳梗塞で右半身マヒの患者様を例に考えてみましょう。この患者様はリハビリを経て歩けるようになったので、外にも出かけることができると考えました。けれども想像してみてください。足のリハビリで歩けるようになったからといって、外で困ることはないのでしょうか。例えばこのような場面を想像してください。
片手でお財布を持ち、もう片方の手で小銭を出しお金を入れることができなければ、切符やジュースさえ買うことができません。このままでは外を歩くことはできても、買い物をしたり遊んだりすることはできないのです。身体は良くなっても、生活の中で身体を使えなければ意味がありません。
作業療法士は生活を想定して、生活に必要なことを提供し、一緒に考え、患者様の可能性を広げる力が必要とされるのです。
横リハ作業療法学科専任教員一同
本校、作業療法士教員はなりたい自分を目指すあなたを応援しています!!
学校説明会や個別面談を利用して先生たちと話してみてください。
今回のセラピストストーリー参加者からのアンケートでは、以下のような声を頂きました。
理学療法士の1日がよく分かる、理学療法士のフィールドの広さを知れる、より理学療法士がリアルになった...etc.
理学療法士は必ずしも病院にいるわけではありません。様々な場所で、患者様を取り囲むたくさんの人と関わりながらリハビリを行っている様子が見えたかと思います。
よく知らなかった作業療法士について知れた、クイズ形式で楽しかった、作業療法士の目線がわかった、...etc.
クイズを通して作業療法士の意図することや、患者さんの生活を想像すること、また「何の意味があるのかな」と思っていたことが実は大切であったということが体験できたのではないでしょうか。
次回のセラピストストーリーは5/17(土)の第2回学校説明会に実施します。
ちなみに次回は...
作業療法士 松本 浩樹先生
一日体験入学
~ようこそ横リハへ~
理学療法士 中留 美沙先生
私の仕事
~青年海外協力隊の経験を通じて~
今回参加できなかったも参加して頂いた方も、皆さんぜひぜひご参加ください!