(H27年度生入学案内P17より転載)
新学期よりリニューアルした、本校の「基礎医学実習室」。各テーブルに先生の手元が映し出される大型モニターを設置しました。ビデオカメラで撮影している先生の手元が、ライブ映像で各テーブルのモニターに映し出されます。
先生の説明が終わるとグループで実技を始めるのですが、その際にはビデオカメラに撮影した先程の映像をモニターで見ながら、実技を学ぶことができます。
実技がやりやすいように専用のマットを使用しています。(※マットの上にタオルも敷いています)
さて、本日の授業は理学療法学科2年生の「筋の評価学」です。担当は毎度"筋肉と骨のことなら5時間語り倒せる!"理学療法士 武田 正一先生です。患者様の状態を見極める「評価」は、リハビリの内容にも影響を及ぼす重要な部分。この授業はその中でも筋肉に対する評価を学ぶ授業です。実際の筋肉に触って位置を確認し、評価を行っていきます。
まずは「縫工筋(ほうこうきん)」、腰とひざのところで、脚を回したり曲げたりするのを助けます。(※1)あぐらをかくような動作をした時に動く筋肉で、例えばサッカーなどでインサイドキックの威力を強化する為に鍛える筋肉の一つと言われています。また、運動時、過度に膝が内側に入ることを防止する大切な役割もあります。 ※1:BODY驚異の人体探検P12より引用(山と渓谷社)
患者役に動いてもらいながら、筋肉を探していくのですが、どのように動いてもらうのか言葉で伝えることは簡単ではありません。何度も動かさなくてならない相手の立場に立って、分りやすく丁寧に説明する必要があります。
しかし人の身体は一人ひとり異なります。同じ性別・年齢でも、サッカーをやっている人とテニスをやっている人では筋肉のつき方も違います。だから、たくさんの実技で経験を積んでいきます。教科書通りにいかないところは、先生がアドバイスしてくれます。
次に「大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)」、脚を外に開く筋肉で、女性に多く見られる「O脚」は、この筋肉に膝の支持を任せ過ぎることが原因の一つと言われています。
セラピストはそれぞれの筋肉の状態を確認しながら、患者様が感じている痛みの原因は何か?日常生活にどのような支障が出るのか?などを判断していきます。
どんな知識・技術も、患者様を良くするために実践できなければプロのセラピストにはなれません。教科書通りに行かないから、学生はたくさん実技の練習をします。そして先生は自分の臨床経験をできるだけたくさん学生に伝えていきます。それを支える横リハの施設・設備には先生達のアイデアや思いが詰まっているのです。
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