2014年6月アーカイブ

本日は作業療法学科1年生の「作業療法概論Ⅲ」にて実施された特別授業をご紹介しますsun
担当は作業療法士 石井 有希先生ですtulip
「作業療法概論Ⅲ」の授業では"OT(作業療法士)としてのあり方"を学びます。実際に患者様と接する時に備えて知識だけでなく、どう向き合い、どういった向き合い方があるのか、施設見学や外部講師を招いた特別授業などを通じて、患者様との様々な付き合い方を学んでいくのです。
この日の授業では、ハンディキャップをもつ人にダイビング指導を行うインストラクター、椎名勝巳さんが特別講師として来てくださいましたshine
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皆さん「ダイビング」と聞くと、重いタンクを背負い、酸素の無い水中に潜る、という健常者にとってもハードなイメージで、障がいをもつ人にとっては厳しいスポーツのように感じるのではないでしょうか。しかし、椎名さんは「陸上でとんだりはねたりできなくとも、海の中でならそれができる」と語ります。
blog-2.jpgのサムネール画像
ここで、ハンディキャップをもった方と椎名さんがダイビングを行う映像を鑑賞しましたeye映像は、Cカードという認定取得を目指した活動、そして世界の海をバリアフリーにすることを目指す、椎名さんの活動を取り上げたドキュメンタリー番組です。
(映像:TBS「夢の扉」2006年1月放送)

ハンディキャップダイバーのダイビングは驚きの方法で始まります。なんと車椅子ごと海に入っていくのですsign03そこには、ハンディキャップダイバーが浮力により浮くことで海に入り、そして海中でタンクを背負うことで、重いタンクを担いで歩く負担を無くす工夫がされています。
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実際にタンクを背負わせてもらいました。18㎏のタンクは男性でも少し重そうですsweat01
車椅子ごと海に入るという方法は、重いタンクを背負わなければ海に入れないという常識を打ち破った、ハンディキャップダイバーにあわせたダイビングスタイルなのです。
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レギュレーター(呼吸器)をくわえ、口呼吸の体験もsun大きいマウスピース部分をはめるのは難しいようです。認定試験にはこのレギュレーターを水中で1回取り、また装着するという項目もあります。試験にむけた練習を行う映像の中では、手に麻痺のあるハンディキャップダイバーが、器具に付属するボタンを押す動作に苦戦する場面がありました。椎名さんは指ではなく、顎を使ってボタンを押せるよう器具を改造します。一人一人に合わせたダイビングスタイルを生み出すことで、試験合格に導いていくのです。

海中では無重力であるため、力の弱い足のキックでも、手の動きでも、前に進んだり、泳いだり、地面を押して飛ぶこともできます。それぞれのダイビングスタイルがある海の中の世界が、椎名さんのいう"バリアフリー"の世界なのです。
また、海の中では「生き物の世界が目の前に広がる」と椎名さんは話します。無重力で活動ができ、海の生き物たちの世界に入り込む体験を、ハンディがあるない問わず味わえることこそが、ダイビングの魅力です。

患者様と付き合っていくうえで、「患者様の生きがいや喜びをどうやって生み出していくのか」と考えることは、身体も心もリハビリをする作業療法士として大事なことです。今日の「作業療法概論Ⅲ」の授業はこれにて終了ですが、患者様とどんな関わり方があるのかアンテナを張って生活し、皆さん素敵なセラピストを目指してくださいhappy01


  6月18日(水)~21日(土)パシフィコ横浜で、第16回世界作業療法士連盟(WFOT)大会と第48回日本作業療法学会が開催されました。WFOT大会が日本で行われるのは初めてのことで、WFOT認定校である本校作業療法学科3年生が、shineボランティアスタッフとして協力しました。

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世界作業療法士連盟(WFOT)とは?eye
 世界作業療法士連盟(World Federation of Occupational Therapists)は1952年発足、日本は1972年に加盟国となり、現在では73ヶ国が加盟しています。
WFOTは、作業活動が人々の健康と幸福を支える為に大いに貢献すること、保健福祉、教育、就業などに国際的に貢献することなどを理念としています。

世界作業療法士連盟(WFOT)認定校とは?eye
 WFOTが定めた、作業療法士養成における教育水準に達していると認定を受けた養成校のことです。教員数や臨床実習時間数など厳しい審査をクリアした学校が認定校となります。そして認定校を卒業したOTの方々は、加盟国などでOTとして活躍することができます。
※参考 HP『World Federation of Occupational Therapists』(English)

さて、WFOT大会3日目に、本校学生がボランティアとして協力しました。会場では、作業療法士対象の講演から一般市民公開講座、福祉用具企業ブースの他に、作業療法として用いる日本文化の紹介ブースなど、様々な視点から作業療法について学ぶことができました。

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 各地から集まる大会参加者の方々に、登録証の取り扱いなどを説明してお渡しします。会場内について質問される参加者への対応もしていました。
 

 一方こちらはポスターセッションの会場。ポスターセッションとは、各グループが研究内容をポスターにして掲示し、その場で参加者に研究発表することです。日本のみならず、各国の病院、養成校、施設など沢山のチームが発表を行っていました。

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 タイ、デンマーク、米国、オランダなど様々な国から参加していたOTの方々。オランダから参加したグループは、障がい児教育に関する発表をするとのことでした。地元横浜市内の養成校の学生がボランティアスタッフをしていることを話すと、とても礼儀正しく好印象と褒めて頂きました。(笑)happy01

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 研究発表や講演以外にも、福祉用具の企業ブースや障がい者スポーツの紹介ブースなどがあり、交代で休憩を取っていた学生達も積極的に話を聞きに来ていました。flair

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 作業療法として用いる日本文化の紹介ブースでは、着物の着付けや茶道や折り紙を楽しむ海外からの参加者の姿が沢山見られました。ここでも本校学生がお手伝いをしていました。confident

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 世界各国から集まったOTの方々が交流し、互いの活動を伝え合い、そしてより多くの人々の健康と幸福を支える為に学ぶ大会が、初めて日本、そして横浜市で開催されたことはとても重要なことです。リハビリテーション先進国欧米と共に、アジアの国々にもより一層リハビリテーション医療、そして作業療法が浸透、発展していく大きな一歩となるでしょう。本校作業療法学科3年生にとっても貴重な体験になったと思います。皆さん、おつかれさまでした!happy01

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 昨年1月より、地域のシニア世代の皆様へ、社会資源の一つとして本校の専門性をご活用頂こうとスタートしたシニア向けリハビリ講座。今年は、「shineシニア・オープンセミナーshine」として、3回シリーズ(各2回)で開催します。
 5月30日(金)にシリーズ1「自宅で気軽に!体操とリハビリテーション~学び編~」を開催しました。シリーズ1の講師は、お酒bottleとアニメhappy02をこよなく愛し、いつもユーモアたっぷりのお話で難しい勉強も楽しくさせてしまう作業療法士 秋本 浩先生です。

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   シリーズ1の「体操とリハビリテーション」はリハビリの知識を使った、自宅でも簡単にできる健康管理や病気予防の運動rockを知って頂くことが目的です。学び編では、毎年受けているけれど、結果がよく判らないthink健康診断結果の数値を分りやすく説明、生活習慣や加齢などによって起こる「動脈硬化」について先生ならではの楽しいトークでお話して頂きました。happy01参加者の皆様はとても真剣にメモを取っておられました。

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 「動脈硬化」とは、心臓から送り出される血液を全身に運ぶ動脈が、加齢など様々な要因で厚く硬くなり、血液や酸素、栄養素などを上手に全身に運べなくなってしまうことを言います。これによって引き起こされる様々な症状を、「動脈硬化症」と言います。「動脈硬化」は喫煙やコレステロール、高血圧など様々な要因が重なり合ってひき起こされますが、自分では気づきにくく、30歳を過ぎたあたりから徐々に始まっているそうです。(怖いです...)coldsweats02

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  この日は「動脈硬化」予防として、食事の摂り方や毎日の軽い運動方法などを教えてくれました。次回は6月20日(金)実践編です。
(※6/20の回は申込み定員に達した為、締切とさせて頂きました。)

 

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さて、本校では今後もシリーズ2~3とシニア・オープンセミナーを実施致します。その内容をここで少しだけご紹介します。

シリーズ2「快適生活のために~福祉用具とリハビリテーション~」
9月19日(金)運動編 10月10日(金)生活編 

※各回定員30名空きあり
運動や生活をサポートし、皆様の快適生活をお助けする様々な福祉用具。eye今では福祉用具メーカーも増え、開発も進んでいますが、どこで入手したらいいのか?予算はどれくらいで考えればいいのか?など、いざ手に入れようとすると分らないことも沢山あります。そこでリハビリのプロが、その使い方や選び方のポイントなどを分りやすく説明します。happy01

シリーズ3 ※各回30名空きあり1/17は高校生が一緒に参加します。
1月17日(土)「脳の成り立ちと機能~生きた脳はどこまで見えるか?脳を活性化する方法は?~」

最近では核磁気共鳴画像法(MRI,MRA)といった技術の進歩で、脳内の状態や脳血管を正確に把握することができます。また機能的核磁気共鳴法やPETスキャンなどで生体の脳の機能を知ることができるようになりました。
 脳神経外科医である本校校長が、誰でも楽しく理解できる「脳」の仕組みについてお話し、特に脳を外から眺める最新の画像や、脳を活性化する方法を解説します。flairそして将来リハビリ分野志望の高校生とグループになって脳を活性化する方法に挑戦するなど、世代を超えてともに学びます。

2月6日(金)「"健康脳"について~脳卒中や認知症の予防は可能か?~」
日本人の平均寿命は男性が80歳、女性が87歳、平均84歳で世界一位です。しかし単に平均寿命が延びるだけでなく、脳卒中や認知症にならない健康寿命flairが、最も重要です。そこで前回に引き続き、「健康脳」について考えてみたいと思います。特に高齢者に多い脳卒中と認知症という病気について説明し、それを予防し、「健康脳」を維持するための日常生活についてお話をします。

戸塚地域や近隣にお住まいのシニア世代の皆様のご参加を心よりお待ちしております。
各講座の詳細やお申込みはこちら

 1学期中間考査、三者面談などもある6月、第3回学校説明会のお申込みはもうしましたか?

 

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第3回学校説明会~セラピストという生き方~
6月14日(土)13:30(受付開始13:00)~

♪主なトピックス♪
大好評!専任教員による"セラピストストーリー"第3弾
リピーター向け個別相談!

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 本年度横リハ入学者の学校説明会参加平均回数はthree回以上、多い人では4月から10月の推薦入試まで全ての回に参加しています。高倍率だった昨年度入試を勝ち抜いた入学生が皆口を揃えて、「"セラピストストーリー"が一番印象に残っている!shineと答えています。そんな受験生の心に残る、専任教員の"セラピストストーリー"、今回は第3弾です。

 今回のセラピストストーリーは、1年生作業療法学科の担任で精神領域が専門の、石井 有希先生による『心にもリハビリ?!~精神科OTのご紹介』confidentをお届けします。
「心理学」「精神」と言った分野で勉強してみたいと思っている人も多いと思います。しかし今の日本では、"カウンセラー"と言うお仕事はまだまだ欧米ほど一般的ではありません。だから、大学で「心理学」「精神」と言った分野を専攻しても、実際の就職は一般企業や全く違う業種...thinkと言うケースも少なくありません。一方作業療法士は心に障がいを持つ患者様へのリハビリを行いますから、「心理学」「精神」に関わる勉強をし、その知識を実際に活用してお仕事することが出来るのです。そんな精神科OTの世界、のぞいてみてください!happy01

 さて、もう一人は2年生理学療法学科の担任、椎野 直樹先生による『横リハ2年生before after~進級して2ヶ月、その現実と夢を聞いてみよう~』eyeをお届けします。椎野先生ならではの独自の視点で、横リハ生のリアルな毎日soccerを紹介。2年生に進級して、勉強内容はどう変化していくのか、また勉強以外でもどんな毎日を横リハ生が過ごしているのかを知ることが出来ます。こちらもぜひ聞いてください。

 また、第2部の入試情報のコーナーではいよいよ7月12日(土)にオープンとなる入試概要を踏まえ、今すべきこと・夏休みをどう過ごしていくか、などを具体的にお話します。そして今回よりshine『リピーター個別相談ブース』を設置!shine既に学校説明会に参加しているリピーターの皆様は、キャンパスツアーの時間帯にゆっくり個別相談をすることが出来ます!flair
本校志望、リハビリ医療分野志望の皆様のご参加をお待ちしています!

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